2010年11月27日土曜日

洗面器の水も凍った冬の実力

今年3月、四国・石鎚山山中にて

昨晩、帰路に「古本まつり」に立ち寄ったところ、井伏鱒二著の「厄除け詩集」を見つけました。
なんだか厄払いでもしたいなあ、と思っていたところなので、井伏さんらしい愛嬌ある書名に思わず笑い、購入しました。

帰って寝床のなかでこの本をめくりながら、
あたたかいふとんのなかで横になって本を読むことができる幸せを感じました。
以下、2編を引用し、ふとんのなかで触発された部分を勝手に茶色くマークしました。

寒夜母を思ふ


今日ふるさとの母者から
ちよつといいものを送つて来た
百両のカハセを送つて来た
ひといきつけるといふものだらう

ところが母者は手紙で申さるる
お前このごろ横着に候
これをしみじみ御覧ありたしと
私の六つのときの写真を送って来た

私は四十すぎたおやぢである
古ぼけた写真に用はない
私は夜ふけて原稿かくのが商売だ
写真などよりドテラがいい

私は着たきりの着たきり雀
襟垢は首にひんやりとする
それで机の前に坐るにも
かうして前こごみに坐ります

今宵は零下何度の寒さだらう
ペンのインクも凍りついた
鼻水ばかり流れ出る
それでも詩を書く痩せ我慢

母者は手紙で申さるる
お前の痩せ我慢は無駄ごとだ
小説など何の益にか相成るや
田舎に帰れよと申さるる

母者は性来ぐちつぽい
私を横着者だと申さるる
私に山をば愛せと申さるる
土地をば愛せと申さるる
祖先を崇めよと申さるる

母者は性来しわんばう
私に積立貯金せよと申さるる
お祖師様を拝めと申さるる
悲しきかなや母者びと




三日不言詩口含荊棘
昔の人が云うことに
詩を書けば風邪を引かぬ

南無帰命頂礼
詩を書けば風邪を引かぬ
僕はそれを妄信したい

洒落た詩でなくても結構だらう
書いては消し書いては消し
消したきりでもいいだらう
屑籠に棄ててもいいだらう
どうせ棄てるもおまじなひだ

僕は老来いくつ詩を書いたことか
風邪で寝た数の方が多い筈だ

今年の寒さは格別だ
寒さが実力を持つてゐる

僕は風邪を引きたくない
おまじなひには詩を書くことだ


小さな頃は、いまのように蛇口をひねればお湯が出るなんてあり得ませんでした!
すごーく寒い朝だけ、オヤジの権限で洗面器の水に薬缶で沸かしたお湯を入れてくれました。
洗面器には、朝、氷が張っているんです。
わずか40年前は東京でもほんとうに冬は寒かった。

引用した詩では、ぞくぞくと、しんしんと冬の夜の寒さが足元や背中から自分を包み込んでくるのが伝わってくるようではないですか。
あの頃、こうして冬の寒さをただただ忍んで、あたたかい春の陽光を待ち望んだものです。

こっちもだんだん油が抜けて冬がつらくなるようになってきました。
それでも、できれば「しんどくて気が滅入るような」さむーいキャンプにお誘いしたいですね。

ホントに日本は(日常生活は)恵まれていると思えるようになりますよ!
それなのに「なにかが満ち足りていない」原因に気づくためには、不便でしんどい体験をするのがいちばんです。

ちなみに、ウチではいまも毎冬、「室内で」零下1度くらいまでには下がります。イェイ!
遊びにきてください。寝袋もって。

2010年11月26日金曜日

「江戸前 海苔作り体験」募集開始!

22年度子どもゆめ基金助成活動

お申込が定員に達しました。ありがとうございました。 1/18

伝統の方法で自分で海苔を作り、日本の食文化の魅力を再発見。
のり養殖の元網元・田村保さんから、実際に当時使われていた道具を使用した伝統の技を教わります。


'11 2月20日(日)雨天中止
(中止の場合は前夜21時までにご連絡します)

昭和37年まで海苔作りは大田区羽田の重要な産業でした。
海苔を刻んで水に溶き、升で木枠に流し込む作業は「海苔付け」と呼ばれ、海苔作りのいわばハイライトともいえる仕事。
当時、12月から2月にかけて厳寒の未明に行われていたこの手仕事を再現・みなさんに体験していただけます。
自分が作った海苔が天日で乾くのを待つあいだ、お昼は海苔巻を自分で巻いて作ってみましょう!
いろいろな具材を自由に巻き込んで、よい海苔のほんとうのおいしさをお楽しみいただけます。
旬の「本物の味」をご自身でしっかりと確かめてみてくださいね。
日当たりがよい穴守稲荷神社の境内で、賑々しく楽しめる新春の風物詩です。

集 合:京浜急行空港線「穴守稲荷駅」改札外08:00(14時頃解散予定)
 参考:京急蒲田駅から穴守稲荷駅までは京急羽田空港線で約5分です。
 ※快速特急は停車しませんのでご注意ください。

会 場:穴守稲荷神社(京急・穴守稲荷駅から徒歩5分)。
対 象:小さなお子さんからオトナまでどなたでも。
参加費:(食費込)2,000円/人(未就学児〜小学生1,500円/人)
定 員:20人 締切:2011 2/17(木)
 お申込が定員に達しました。ありがとうございました。 1/18
活動の目的
・日本の伝統食・海苔についてよく知り、親しもう
・かつて東京で行われていた海苔漁について知り、東京湾の自然を見直そう
・自然を相手にしたていねいな手仕事が海苔作りを支えたことを知ろう
持ち物:
・あたたかい服装と履きなれた靴
・タオルまたはハンディタオル(水を使うので、こまめに使うと快適。)
・箸・お皿・おわん→割れなくて軽い樹脂製がお勧めです。
(使い捨て食器をなくすためご協力ください)
・自分で作った海苔を持ち帰るためのビニール袋(19cm×22cm以上)
・洗濯バサミ2つ/人(自分が作った海苔のマーク用)
・レジャーシート(野外での荷物置き用)
日だまりですが風が吹くと冷えますので服装にご配慮ください。

昨年の同活動のようすをご覧いただけます。→こちら

ご協力:田村保様 穴守稲荷神社様

主 催:NPO法人地球野外塾

お申し込みはお電話/ファクス 03-3373-2066

2010年11月25日木曜日

登山界をリードしてきたひとたちの集い


11/24夕、大先輩の国井治氏に誘われて登山の雑誌「岳人(がくじん)」が主催する出版記念会に(借りてきた猫のような立場で)参加してきました。
出版されたのは「岳人備忘録」(東京新聞発行)。登山界におおきな影響を与え続けている現役の方々から、今昔の話をていねいにインタビューしてまとめた本です。

日本を代表するクライマーやアルピニストの方々ほか、山岳関係者のみなさんがキラ星のように出席されていました。

しかし、著書を読んだりして個人的に感銘を受けた方々にご挨拶させていただくと、斜に構えず、ほんとうにまっすぐに答えてくれる方ばかりでした。

写真は山野井泰史さんと川村晴一さんです。
山野井さんが川村さんに向かって
「どうしてかわからないんですが、川村さんがエベレストに登ったときの登山靴がうちにあるんですよ」
と話すと、川村さんが
「それはそれは」
なんて、とってもやわらかい表情で答えていました。
おふたりとも、目がすごく澄んでいるのが強く印象に残りました。

川村さんが無酸素で秋季のエベレストに登頂したのが1983年、36歳のとき。
山野井さんはこのとき18歳で、先鋭的なクライミングを実践して評価され始めたときです。
その時点でのステージはおふたりそれぞれ別々のように感じるのですが、こうしたつながりがあるのはフシギですね。

きっと、こんな話があちこちでされていたことでしょう。

このほかにお話をお伺いした方から、こころに残ったことばを箇条書きに記しますね。
  • いも虫は落葉樹を食べるのがいちばんおいしいですね。次に針葉樹。いちばんまずいのは竹を食べるやつ。
  • (竹筒炊飯について)そんなにおいしいですか? 今度やってみます。ウチの裏は竹やぶで地主さんが自由に使わせてくれるんですよ。(以上、服部文祥氏)
  • いやあ、先生なんて呼ばないでくださいね。(三宅修氏)
  • (8000m峰)14座めはゆっくり狙っていきます。(竹内洋岳氏)
  • (著書「道なき渓への招待」に感銘を受けた話をすると)あの本、売れなくて重版されてないんです(笑)。(高桑信一氏)

2010年11月24日水曜日

秋のビギナーズクライミング&スラックライン終了!




11/23、クライミングジム「アラジン」で8名のご参加者とともに「秋のビギナーズクライミング&スラックライン」を実施し、無事終了しました。

上に示した4枚の写真は、どれも室内で撮影してブレているのですが、どれも昨日のヒートを思い起こさせてくれる写真です。

初心者はテクニックを駆使できないから、より本能的に動く。
だから、ピュアで原始的なエネルギーを発して、私たちに「あっ!」という新鮮なオドロキを与えてくれるのかもしれません。
この体験では「いちばん上まで登る」、「最後までラインを渡りきる」というきわめてシンプルな目標にむかって、参加者が全神経を集中するエネルギーを強く感じました。
きっと、ご家族のなかでも自分のお子さん、そしておとうさん、おかあさんの表情に、ふだんは見ることができないような表情を発見して驚いた方もいるでしょうね!

初心者を対象に行っているこの体験会は、今回で3回目。
野外塾としてはめずらしく、1年のうちに複数回開催する活動です。

次回はみなさんもチャレンジしてみませんか!?
早春に、また行いたいと考えています。

2010年11月17日水曜日

今週末「ヒマラヤ国際映画祭」開催されます

画像クリックで同映画祭のHPにリンクしています。

11/19〜21の三日間、東京・代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターにて。

パンフレットからはヒマラヤでのさまざまなエクスペディションのドキュメンタリーの集大成という第一印象を受けたのですが、ヒマラヤ圏にあるインド、ネパール、チベット、ブータンなどでの社会的課題や政治的課題についての映画が多いようです。

観光や登山の対象としてのヒマラヤについてではなく、ヒマラヤに住むひとたちの生活を知る、いわば「知られざるヒマラヤ」について見識を深めるいいチャンスかもしれません。

「伊豆大島サイクリングキャンプ」無事終了

今回のルート(水平図) 下表ともご参加者のデータご提供です!
今回のルート(登下降移動図)
伊豆大島最高峰・三原山山頂にて。

樹林帯のなかの楽しいトレイルもあれば…
押さなければならないツラい道もある。
小学3年生からシニアの方まで、みなさんよくがんばりました!

11/12(金)夜に竹芝桟橋を出発し、伊豆大島の海抜0mから島の最高峰・三原山(758m)への上り下りを経て島をほぼ1周する「タフで楽しいキャンプ」が無事終了しました!

スタッフがキャンプ直前に自転車での転倒で鎖骨を折り、自転車での転倒は思わぬ大けがになる恐れがあるということを改めて体感。考えられる限りの現実的な事故対応を想定して臨んだキャンプでした。

私たちの伊豆大島でのキャンプでは、島に住んでいる方々にご協力いただいているのが特徴的といえます。
だからこそ、ただ「行ってきた」だけという感じにはならずに、活動後の余韻をも楽しむことができるのかもしれません。
自然を楽しむことにおおきな役割をもつのは、やっぱり「ひと」なんですね。

そして、自然に親しむために使う「道具」もおおきな役割を担っています。
このキャンプでは、自転車でした。
これがしっかりしていると、ほんとにストレスが少なくなります。
レンタサイクルはこのへんが隔靴掻痒で、ていねいに島の方とお話しして改善していきたいなあ。

徒歩に較べて格段に長い距離を人力で移動することができ、また、自動車ではゼッタイに入ることができない狭くて路面が悪い山道も平気で越えてくれる自転車。

参加者のみなさんも、ご自身がこのキャンプで体験したことに自信をもち、「奇跡の乗り物」自転車をこれからもっともっと楽しんでくださいね♪

そして、自転車の楽しさをもっともっと知りたいみなさん、ぜひごいっしょに楽しみましょう!

高田渡 "自転車に乗って"

2010年11月8日月曜日

「焚き火でのんびりクッキング」無事終了!


焚き火以外にタマシイを奪われた人たち

正しく焚き火にボットウするひとたち

11/7に日野市・石坂ファームハウスで行った「焚き火でのんびりクッキング」は20名を超えるご参加者とともに無事終了しました。

当日の朝起きたら、寒い! 絶好の焚き火日和、そして立冬の日だと思ったのですが、日中はけっこう暑かったw。

サツマイモ、大根やにんじんなどを収穫したあとにそれぞれのご家族で焚き火をたいていただきました。
そのかたわらで、青竹3本で組んだ三脚で掘りたてのイモを茹で、カマドにかけた大鍋で抜きたての大根やにんじんや青菜たっぷりのけんちんうどんを作り、青竹炊飯を仕込んで、と午前中はけっこうやることが多かった感じ。

大地の滋味がたっぷりとしみこんだうどんを食べ終わる頃には、みなさんもゆっくりとくつろいでいただけたようです。

可笑しかったのは、燃料として使った竹を割ることに一部のお父さんがタマシイを奪われたように熱中していたこと! 鉈を使っての作業がはじめてだったらしく、すっかりハマっていました。
おかげでスタッフは大助かり。
こんなサプライズが楽しいし、うれしいなぁ、といつも思います。

地球野外塾は、主催者とお客様という2分化された関係よりも、主体的に体験する参加者とそれをサポートするスタッフという関係で進行する体験活動にこだわって、これからも活動を進めていきます!

「奥多摩ボルダリングデイ」たくさんトライしました!


この真剣な顔! ユージさんに似ているなw

オトナも限界まで追い込む!

せいいっぱいやったからこそ、本当にうれしい!

11/6に奥多摩・御嶽で行われた「Enjoy! 奥多摩ボルダリングデイ」は盛況のうち、無事故で終了しました。

当日は日中暑いくらいの好天に恵まれました。
それに、空気がとっても乾燥していたので、絶好のクライミングびより。

今回の参加者のみなさんは、日常的にインドアクライミングに親しんでいる方が多かったのですが、「岩に登ってみたい!」という気持ちだけで参加してくれたチビちゃんたちもほんとうによく登っていました。
インドアクライミングには慣れた皆さんも、アウトドアの自然の岩にははじめは気圧されていました。
それがまたいい体験ですね。

改めて感じたことは、アウトドアでの笑顔はステキなこと。
そして、アウトドアでの真剣な顔は、笑顔に負けないくらいステキなこと!

指の指紋がなくなるくらいがんばったみなさん、Good jobでした!

いきなり自然の岩からクライミングデビューするのももちろん歓迎。
でも、はじめはやっぱりインドアクライミングから始めてみたいという人に絶好の機会があります。

11/23(祝)に、横浜市鶴見区のクライミングジム「アラジン」を貸し切りで初心者のためのクライミングとスラックラインの体験を行います。 くわしくはこちら

いっしょにクライミングをする仲間が近くにいない、またははじめるきっかけがつかめないひと。
ぜひごいっしょにクライミングを始めてみませんか?

2010年11月7日日曜日

自然の素材を活かした「クリスマス飾りづくり」募集開始

みなさんが作ったクリスマス飾りは竹ツリーに飾るといっそう見栄えがします!
作った飾りはもちろんお持ち帰りいただけます。
ご自宅の玄関に飾ればきっと自慢したくなりますよ!

河原に自生している葛のツルを採取して…
お好みの大きさに丸めて…
木の実や花などでドレスアップ。
クリスマスらしいお菓子や飾りテープも用意しますよ。

22年度子どもゆめ基金助成活動
狛江市教育委員会後援活動

今年のクリスマスは、ご家族で作ったカラフルな飾りつけをしてみませんか?
身近な多摩川の河原に自生している葛を丸め、拾い集めた木の実などでドレスアップすれば、ほら、オリジナルのクリスマスリースやオーナメントのできあがり!

完成したら竹で組み上げたバンブーツリーにみんなで飾りつけしましょう♪
作った飾りはもちろんご自宅の玄関やお部屋に飾ってあげてください!

'10 12月12日(日)雨天中止

集 合:小田急線「和泉多摩川駅」西口改札外 09:30(15時00分解散予定)     
対 象:小さなお子さんからオトナまでどなたでも。
活動地:小田急線「和泉多摩川」駅下車 徒歩4分 多摩川自由ひろば(多摩川河川敷)
参加費:親子2名で2500円(親1500円、子1000円 追加はこの単価で承ります)
定 員:20人 締切:12/9(木)
活動の目的
 ・自然の素材を使った工作を楽しもう!
 ・手作りのクリスマス飾りでクリスマスを迎えよう!

持ち物:汚れてもよい服と靴、お弁当と飲み物、軍手、レジャーシート。
ご協力:ターナー色彩株式会社
主 催:NPO法人地球野外塾

お申し込みはお電話/ファクス 03-3373-2066