タイムスリップしたような「江戸前海苔作り体験」無事終了。

朝一番にやることは海苔切り。
3歳児も庖丁を持ってやってみます。もちろんできます。
簀の上にまんべんなく付いた海苔。
これを乾かすと、乾海苔になります。 
海苔が乾くまでは自作の海苔巻で昼食。
まだ11時ですが、朝が早いのでお腹が減ります。
自分は2本でお腹いっぱいでしたが、子どもたちは3本くらいは食べます。
午後にちょうどよい北風が吹きはじめて乾燥が進みます。
自分の海苔はどんな状況か、気になります。
乾き切った海苔をはがす最終行程です。
地球野外塾の海苔作りは昔ながらのヨシの簀を使います。
ここにも高品質の海苔ができるヒケツがあります。
そのしくみはまた今度。
2/15(日)、大田区の穴守稲荷神社境内で、昭和37年(1962年)まで東京都の重要な海産業のひとつだった海苔作りを当時のままに再現する「江戸前海苔作り体験」を実施。
17名のご参加者(うち3歳から小5までのお子さん8名)とボランティアサポーターの方々4名、有償サポーターの方々2名、地球野外塾スタッフ2名あわせて25名で無事終了しました。
当日は青空が広がり、海苔切りから海苔つけ(簀を敷いた木枠の中に水に溶いた海苔を一気に流し込む作業)、海苔干しまで順調に進行しました。
また、昨年に較べてご参加者が絞られたので、お一人当たり4回ずつ海苔つけ作業を体験していただくことができました。
少し予想外だったのは、午前中はほぼ無風だったため、海苔の乾きが思ったほど進まなかったことです。
海苔干しを終えたのち、全員が神社の崇敬会館内に移動して、参加者のみなさんに昼食の海苔巻を自作していただく間にようやくおあつらえ向きの風が出てきて、乾燥が順調に進みはじめてホッとしました。

天日に約3時間当てて乾燥させた海苔を、簀からはがしとる作業は、当時ならば「すぐに換金できる製品が仕上がる」まさにその瞬間。
木更津で採れたばかりの最高品質の生海苔を使用し、そのうえ気象条件に恵まれたために手作りの乾海苔は黒くて照りと香りがある絶好の状態に仕上ったので、海苔はがしをしたテーブルの周囲からは歓声があがりました。
また、神社にお参りにいらっしゃった幾組もの地元の方々から「いやー、懐かしい!」と声をかけられた子どもたちは、なんだかくすぐったいような顔をしていました。

海苔というのは、たいへん繊細な食品のうちのひとつ。
高品質な乾海苔は、まずは原料となるいい生海苔が海で育つことが必要です。
次にその生海苔を加工するときには、生海苔が傷まないくらい気温が低いなかで、じゅうぶんな日照と適度な風、そして短時間に必要な作業をこなす熟練した技術が必要なのです。
来年もまた、この時期ならではの風物詩を体験していただけますよう、さらに工夫してまいります。

後日ご参加いただいたお母様からメールをいただきました。

去年に続き2度目ですが、やはり楽しく美味しかったです。
神社の中で体験、というのも味があって厳かで、いいお天気の中伝統的な手作業を体験させて頂きとても楽しい一日でした。
手巻き寿司とお味噌汁、美味しかったです。
お持ち帰りもさせていただきありがとうございました。

小6の息子は宿題の作文で海苔のことを書きたいと最後まで一人残っていいお話が聞けたと家で話していました。

活動中は夢中で気に留めていませんでしたが写真を見返すと、娘はかなり張り切って、楽しんで、食べて、本当に充実した一日だったと思います。
自宅でも、手作りの海苔でミニ手巻きを作って食べています。
保育園でも、早速翌日の朝、先生に作り方を教えていました。
(木枠をドンっ!と叩く様子を、一生懸命、先生に見せていました。よっぽど印象的だったのでしょうwww)

ご参加いただいたみなさま、海苔作りをサポートしてくださった田村保さん、栗原繁正さんのおふたり、ボランティアのみなさま、いつも場所をご提供いただける穴守稲荷神社様、ほんとうにありがとうございました。