GW「北山川カヌーキャンプ」無事終了。

ジェット船のターミナルでもある田戸からスタート。
GW中は和歌山県南部を活動地にした「北山川カヌーキャンプ」を実施、4名のご参加者(うち高校生1名、大学生1名、社会人2名)と3名のスタッフあわせて7名で無事終了しました。
5/3と5/4は小雨が降る時間もありましたが、さいわい気温が高くて艇を漕ぐ水上でも苦にはなりませんでした。
5/5は雲ひとつない五月晴れとなり、半日で日焼けしました。


本活動は、和歌山県のなかでも特に人口が少ない(4百余名)北山村を起点として、北山川・熊野川と漕ぎ下って新宮市に至る移動型のキャンプでした。
北山村に勤める小林賢司さんがいるからこそ実施できた活動です。
水上の下見にはじまって予備艇の手配やエントリーまでの移動の手配など仔細に至るご協力をしていただけました。
久しぶりの野外塾カヌーで「水を得た魚」の高1男子。
初日は北山村のおくとろ公園キャンプ場から入水できる流れがない水域で漕艇練習。
夕食は小林さんが北山村猟友会のメンバーさんとの交流の場を設けてくれたので、ていねいに仕込まれた猪汁や鹿の燻製などの地元の山の幸をいただくこともできました。
つぎつぎと写真を見せてくださりながら、猟の話や以前に県外から来た子どもたちとの交流の話をしてくださることに引き込まれるような時間でした。



ジェット船には要注意。
翌4日からいよいよ移動開始。
北山川と熊野川を股にかけて行き交うジェット船の航路とほぼ同じルートを漕いでいきます。
出端は深い渓谷が続く国指定天然記念物の瀞八丁(どろはっちょう)から。
陸上サポート車両が並走する活動でしたが、険しい川沿いに道路がなくてサポートできないので慎重な漕艇が求められます。
そこを抜けると広い河原もでてきて開放的になりますが、北山川が大きく蛇行しながら流れているため、見通しがきかないカーブの先からジェット船が近づいてくるときにはとくに注意が必要。
接触を避けるのはもちろん、ジェット船通過後の引き波にも注意を要します。
この日の宿泊地は約9km下流の小川口。開放的な河原と必要最小限の設備がある美しいキャンプ好適地でした。
トロッコに乗っていく温泉はここならでは。
到着時も小雨が降っていたので、とりあえず鉱山跡の軌道を利用したトロッコで湯の口温泉に向かい、ひと風呂浴びてキャンプ場に戻る頃になると予報どおりに晴れ間が見えてきたのでひと安心。こころも晴ればれとテント設営できました。
小川口キャンプサイトの夜はみなさんマナーよく静かでした。



五月晴れの北山川は底まで透き通る美しさ♪
5日の早朝は曇天でしたが、出発までにみるみる晴れました。
こうなると今度は短時間で日焼けするような日照の下、順調に16kmあまりを漕いで、熊野川にかかる三和大橋下でゴール。

ぎらつく太陽の下、3日間お世話になったインフレータブル艇をたたみ、本数が少なくドキドキの路線バスにタイミングよく乗ってJR新宮駅に下り、全行程が終了しました。


地球野外塾では創立以来カヌーキャンプを続けてきましたが、活動をめぐる諸事情の変遷で2年休止していました。この時代「十年一日」とはいかないものです。
本活動は先にも記したとおり、小林賢司さんのご尽力によって実現しました。
ほかにも、さいたま市のカヌーショップ「ぱどる」様や、新宮市教育委員会様、北山村のみなさんなど多くのご協力をいただきました。
ひとつの活動でさまざまな方々の協力を得ることは意外にたいへん。
そのうえ今回はご参加者募集に苦戦しました。しかし、北山村や熊野周辺の魅力にご興味をもってくださる方々をわずかな人数ながらお連れできて肩の荷が下りました。
準備の途中から採算を見限って実施しましたが、結果としてご協力いただいたみなさまとご参加者のおかげで私たち自身も経験を積み増すことができました。
活動をつうじて知り合ったさまざまな方々やご参加いただいたみなさんのお顔を脳裏に浮かべながら、あらためて深く感謝申し上げます。